リモート好き社員が多い会社で、社内報・社内ラジオをはじめた結果
はじめに
はじめまして!社長室の山本です。
オープンワークでは、オンラインとリアルのコミュニケーションの隙間を埋める社内コミュニケーションのきっかけの起点として、社内ラジオ「OpenWork Radio」と社内報「月刊KAIDO」という2つの企画をスタートしました。
社内ラジオ「OpenWork Radio」は、各部署のメンバーをゲストに迎え、メンバーの近況、仕事の裏話などを発信する音声番組で、毎月Slackで収録した音源を配信しています。
一方、社内報「月刊KAIDO」は、メンバー1名にフォーカスし、その人の価値観・プライベートをクローズアップする月刊誌で、こちらも毎月SlackでPDFで公開しています。
これらの企画には全社横断的に多くのメンバーが参加し、普段の業務とは異なる形でのコミュニケーションが生まれています。
その結果、リモートワーク好き社員が多いオープンワークにおいても部署間の垣根を越えた交流が生まれ、社内の一体感が醸成されつつあります。
本noteでは、この2つの企画について、企画者の観点から、それぞれの概要や制作プロセス、社内への影響などを詳しく紹介します。
リモートメンバーが多い会社における新しいコミュニケーションの事例として、参考にしていただければ幸いです。
筆者プロフィール
なぜ社内ラジオ・社内報をはじめるのか?
リモートワークにおける社内コミュニケーションの課題
わたしは2024年1月にオープンワークに入社した当時、自身も含め、リモートワーク率が高いメンバーが多く、業務で関わることの少ないメンバーとのコミュニケーションの接点が欲しいと感じていました。そこで、社内の各メンバーの経歴・スキルやパーソナリティーについて知るための情報源として、
・カオナビ
・Colla
・オープンブリーフィング(全社ミーティング)での自己紹介動画
を見ていたのですが、「経歴・スキル以外の人柄や雰囲気も、もっと知りたい」と感じることがありました。
社内メディアの可能性
そこで着目したのが、社内ラジオと社内報です。
社内メディアにおける対話やディスカッションという双方向のコミュニケーションからメンバーの個性が引き出される、そんな取り組みができないかと考えました。
調査したところ、それぞれの先行事例として、社内ラジオではDeNAさん、社内報では水星さんの紹介記事がとても参考になりました。
社内ラジオでは、出演者の声や笑い声、臨場感あふれるトークを通じて、リアルなコミュニケーションの温かさを感じられます。一方、社内報は、活字や写真を通じて、メンバー一人ひとりのストーリーや想いを深く伝えることができます。
期待される効果
この社内ラジオと社内報があることにより「社内報の記事読みました!」「社内ラジオ聴きました!」といった会話のきっかけとなることで新しい交流が生まれることが期待できます。
業務とは異なる文脈での、メンバー同士がつながるきっかけ。それをオープンワーク内に新しく生み出したいと考え、社内ラジオと社内報の企画がスタートしました。
ここからは、この2つの企画について、コンセプト・進め方・事例を紹介していきます。
社内ラジオ企画について
社内ラジオでは、音声メディアの特性を考慮し、ゲストはひとつのテーマに沿って、じっくり深く話すことができ、リスナーはそれを気軽に聴ける番組にしたいと考えました。
企画・制作プロセス
社内ラジオ企画を立ち上げる際には、オープンワーク公式noteの別記事にも登場している山元さん、三觜さんに声をかけました。快諾してくれた二人の協力を得て、以下のステップで企画・制作を進めました。
コンセプト策定
初回打ち合わせでコンセプトを決め、メンバーの多様な側面を引き出し伝えることを目的とした番組作りを決定。収録方法決定
Zoomを使用した収録方法を採用し、収録時のマイクはダイナミックマイク(SAMSON Q2U)を利用することを決定。台本作成
ゲストの経歴やエピソードを事前にリサーチし、自然な会話が生まれるような台本を作成。収録
リラックスした雰囲気で収録を行い、ゲストの素の表情を引き出すように進行。音源編集
聴きやすさを重視し、BGMや効果音を適切に使用。公開
Slack上で全メンバーに向けて公開し、感想や意見を募集。
重視したポイント
社内ラジオ企画時に重視したポイントは以下のとおりです。
多様性のあるゲスト選定
様々な部署や役職のメンバーをゲストに選ぶことで、オープンワークの多面的な側面を紹介。リラックスした空気感
収録前の雑談時間を設けるなど、ゲストがリラックスして本音で話せる環境をセッティング。質問のバランス
業務に関する質問だけでなく、趣味や価値観など個人的な側面も引き出す質問を織り交ぜ、より親近感のある内容を引き出す。適度な音源編集
リスナーの聴きやすさを考慮し、BGMの追加や音量調整を実施。リスナーフィードバックの活用
リスナーからの質問を積極的に取り入れた、双方向性のある番組作り。定期的な配信
月1回定期的に配信し、習慣的に聴いてもらえるようにする。
この企画プロセスを経て、社内ラジオ「OpenWork Radio」が以下の形で立ち上がりました。
「OpenWork Radio」の概要
概要:「聴く・知る・語る」をコンセプトに、オープンワークのメンバーをゲストに迎え、キャリアやプライベートについてトークしてもらう社内ラジオ
配信ペース: 月1回Slackの全社チャンネルで配信。
制作チーム: パーソナリティ2名、企画1名の計3名で運営。
制作プロセス: ゲスト選定・調整→ゲストへの質問募集→台本作成→収録→編集→公開という流れで制作。制作におけるコミュニケーションは、Slackでのやり取りのみ。
メンバーがオープンに参加できる番組づくり
「OpenWork Radio」をより多くのメンバーに楽しんでもらい、参加してもらうために、以下の取り組みを行っています。
Slackアプリでのお便り募集:各回の感想やゲストへの質問を、簡単に投稿できるSlackアプリを作成・導入しました。
参加型ラジオCM:番組内CM(約1分)をメンバーから募集し、配信しています。
実際の配信事例
それでは、実際にオープンワーク社内で公開した「OpenWork Radio」の事例をピックアップして紹介します。
「OpenWork Radio」(2024年3月〜6月配信分)
番組の雰囲気
「OpenWork Radio」の雰囲気を知っていただきたいので、最新回のオープニング音源をご紹介します。
音源を聴いていただけた方、いかがでしたでしょうか?
わたしは、ラジオ番組のような雰囲気のMC2人のオープニングトークを毎回楽しみにしています!
続いて、この社内ラジオ企画の後に始まった社内報企画について紹介していきます。
社内報企画について
社内ラジオ「OpenWork Radio」を立ち上げた後、より多くのメンバーを紹介したいという思いが強くなり、社内ラジオよりライトに楽しめるコンテンツとなることを目指して、社内報企画がスタートしました。
企画・制作プロセス
社内報企画では、インタビュー・ライティングをマーケティングMさんに、デザインをデザイナー山口さんに依頼し、以下のステップで企画・制作を進めました。
コンセプト策定
初回打ち合わせでコンセプトを決め、メンバーの個性や価値観の深掘りを目的とすることを決定。ネーミングの由来は「オープンワーク」→「開く・働く」→「開働」→「かいどう」→「KAIDO」という流れから決まりました。コンテンツ企画決定
メンバーの知られざる一面を紹介できそうな特集のテーマを決定。インタビュー・撮影
対面インタビュー・オフィスでの写真撮影を実施(特集内で使用する写真は別途提供を依頼)。原稿執筆・デザイン
インタビュー内容を魅力的な文章にまとめ、読みやすく構成されたデザインに仕上げ、完成。公開
完成したPDFをSlack上で全メンバーに向けて公開し、感想や意見を募集。
社内報企画においては、コンテンツとしては、毎月決まったテーマを設定し、メンバーの人柄・価値観にフォーカスを当て、デザインとしては、適切な文字サイズや行間、余白を設けることや、写真とテキストによる雑誌風のレイアウトなど、読みやすさと興味を引くことを両立させることを重要視しました。
「月刊KAIDO」の概要
概要:「オープンワークのメンバーをオープンに」をコンセプトに、オープンワークのメンバー1名にマイルールなどについてインタビュー・撮影し、文章と写真で詳しく紹介する社内報
配信ペース:月1回Slackの全社チャンネルで配信。
制作チーム:取材・ライティング1名、デザイナー1名、企画1名の計3名。
制作プロセス:事前アンケート→取材・撮影→原稿執筆→編集→デザイン→公開という流れで制作。制作におけるコミュニケーションは、Slackでのやり取りのみ。
創刊号の事例
社内報は2024年6月に始まったばかりなので、創刊号の事例を紹介します。
「月刊KAIDO」2024年6月号(創刊号)
創刊号では、代表大澤の意外と知られていないプライベートな一面をインタビューで聞きました。特に、写真つきで紹介した愛犬チャイ丸ちゃんの可愛らしさがメンバーに大人気でした!
制作メンバーのアウトプット力
社内ラジオと社内報の企画を進めるなかで、わたしが特に驚いたのは、制作メンバーのアウトプット力です。
三觜さんのラジオ台本、山元さんのラジオ音源、Mさんの社内報ライティング、山口さんの社内報デザインを最初に受け取ったときは、どれもわたしの期待を遥かに上回るクオリティーだったため、嬉しい驚きがありました。
ビジネス・エンジニアリング・クリエイティブを問わず、オープンワークのメンバーには、丁寧な仕事を届けようとする職人気質・クラフトマンシップを感じることが多いです。そんな素晴らしい制作チームで、今後も毎月社内に新しいアウトプットをお届けしていきたいと思います。
オープンワークメンバーの反応・感想
社内ラジオと社内報の取り組みに対して、多くのメンバーから前向きな反応をいただいています。以下、いくつかの声をご紹介します。
社内報を見た、社内ラジオを聴いたメンバーの声
「できる限り長くやってほしいと思っています。 長寿番組になることを期待しています!!!」
「一緒に働く人達の内側の話や、仕事に対してもモチベーションを聞けることが非常に刺激をうけますし、自分も頑張ろうとって素直に思えています。社員の頑張り部分を共有することで、シナジーが生まれると思いますし、普段から表出することが少ない文化だからこそ、このラジオがある意味が大きいと思っています。これからも楽しみにしています!」
「色々な経歴の方がいると思うので、そこからなぜOpenWorkに?など聞いてみたいです!」
企画・制作参加メンバーからの声
「リモートワーク主体でも、メンバーの事を知ったり横のつながりを作る機会を増やすことは、色々と工夫していけると感じました。みなさん素敵な一面をお持ちなので、社内報を通じてもっともっと『Open』していきたいなと思います!自分自身、オープンワークでの任務とはまた違う事で会社に貢献できる機会があることも嬉しいです。」
「普段はセールスをしていますが、ラジオMCとして部署を超えた色々な方とお話しできることがとても楽しいです!こうして有志メンバーが実施することにもあたたかく反応してくれるメンバー・会社でよかったなと思っていますし、もっと盛り上げて行きたいですね。」
「誰かに聞かれる前提で番組構成を考えながら会話する難しさを毎回痛感しています...。魅力的なコンテンツとして育て、もっと聴取率を上げられるよう頑張ります!」
「社内報のデザインで参加させていただきました。普通の業務と違って、社内の知っているメンバーをデザインに落とし込むのは新鮮で、製作側も楽しんで参加できました!」
制作プロセスの価値
この企画を進めるなかで気づいたことは、社内報や社内ラジオの制作プロセスには、予想以上の価値があるということです。
それは、制作の中で生まれるコミュニケーションの中にあり、企画会議、取材、編集作業など、各段階でメンバーが協力する中で生まれるものです。
例えば、セールス・マーケティング関連部署に所属するメンバーが、プロダクト開発部署メンバーの取材に行くことで、普段は知り得ない開発現場の苦労や工夫を知ることができます。
また、若手メンバーが経営陣にインタビューする機会があれば、普段は交わることのない対話が生まれ、会社のビジョンや戦略をより深く理解できるはずです。
このように、社内報や社内ラジオの制作過程そのものが、組織のコミュニケーションを活性化させ、相互理解を深める機会となります。
完成したアウトプットだけでなく、その過程で生まれる自然な対話や気づきこそが、この企画の隠れた価値です。
最後に
今回ご紹介した社内ラジオと社内報という企画を通じて、メンバー同士のつながりを深め、オープンワークをよりオープンにしていくカルチャーの広がりに貢献できればと考えています。
また、この取り組みが、他社のみなさまにとっても、新しい社内コミュニケーションのヒントになればとても嬉しいです。このnoteを読んでいただいたみなさまからのフィードバックもお待ちしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!